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は〜い。ありがとう、やよいちゃん。どうも〜、三浦あずさです〜。え〜っと、私は、フラットVの敵で「悪のビッグ3」のリーダー『妖姫チチゲルゲ』役をやっていますよ〜。
編集作業で、カットされてしまった〜、最期の戦闘シーンをお届けしますね〜。
これで言いかしら?響ちゃ〜ん?じゃあ、私はちょっと飲み物を取ってきますね〜。
あずさっ!まだVのスターット言ってないだろっ?おっ、おいっ?1人で言っちゃダメだぞっ!って、行っちゃった〜!?スタッフ止めるんだ〜っ!
えっと、とりあえず、自分も『獣司ヒビッキー』で参加してる戦闘シーン見て欲しいぞっ!
えっと、このカットされたシーンは、フラットVがポーズで決めた後から、ブラックとネーブルがピンチになるってところの間だぞ。
お〜いっ!あずさ〜っ!!!
「ブラック!自分と勝負だっ!」
「行くぞっ!ヒビッキー!」
ヒビッキーが槍を持って前に立っていた悪のビッグ3の間から動き出すと、ブラックも合わせるように一気に突っ込んでいく。
「勝負です、ブルー!」
「今度は前みたいな醜態はさらさない・・・。」
走って離れていくジョウネの方を見て、ブルーはマイクソードを伸ばしてから追って行った。
「ふふんっ、ネーブル1人に3人なんて要らないから。ビセイと勝負なのっ!」
「今度は前みたいにあっけなくやられませんよっ!」
2人は凄いスピードで一気に距離を詰めあった。
「またあぶれてしまったわね〜。どうしようかしら〜、アキバラン?」
チチゲルゲは残念そうに言いながら、アキバランの方へ聞いた。
「とりあえずは様子を見るのが宜しいかと。ギリギリになって来たのには理由があるかもしれません。」
「そうね〜。流石はアキバラン。冷静で楽が出来て助かるわ〜。」
「お褒めに預かり光栄です。」
感心して嬉しそうに言うチチゲルゲの言葉に、アキバランはかしこまっていた。
「ランサータイフーンッ!」
ヒビッキーが槍を振るうと一気に竜巻がブラックの方へ向かう。ブラックは慌てずにその場で竜巻を待つ。中の真は静かに目を閉じていた。
(無我の境地・・・。焦らずに心の目で見る・・・。)
一気に上空へ巻き上げられるが、ジタバタしなかった。そして、ジャンプしたヒビッキーは一気に槍を繰り出す。
「見えたっ!」
ガシッ!
「なにっ!?」
槍の刃先を避けてブラックは柄の部分を左腕で抱え込むと、驚くヒビッキーに右手でパンチを繰り出す。食らうが微動だにせずに、逆にヒビッキーは蹴りを繰り出す。ブラックはそれを貰って勢いで離れて、少し距離を置いてそれぞれ着地した。
「やるな、ブラック。」
「ふっ、ヒビッキーこそ。槍だけじゃないんだね。」
2人ともニッと嬉しそうに笑いながら、言い合って構える。
「桜月連撃っ!」
ジョウネが言いながら凄まじいソードでの連撃を繰り出す。
(練習中のやよいの速さに慣れたお陰で切っ先が見える・・・。)
押されて下がりながらも、ブルーは猛攻を食らわずに冷静にさばき切る。
「ふふっ、腕を上げましたね。ブルー。」
ジョウネは冷たく笑った後、嬉しそうに言う。
「今度はこちらから行くわよっ!」
キインッ
「こんなものなのですか?まさか、違いますよね?」
ブルーの渾身の一撃を、ジョウネは軽々と受け止めながら聞き返す。
「くっ・・・。」
(やはり、一筋縄ではいかない・・・。)
一旦離れたブルーはマイクソードを構え直して再度ジョウネに切りかかった。
「ビセイ、覚悟ですっ!」
「ふんっ!そんなトロい攻撃食らわないのっ!」
パンッ
「なのっ!?」
伸びてきたネーブルの手をかわしたと思ったら、目の前で手を叩かれて驚いたビセイは目をぱちくりして動きが止まってしまった。
「『猫だまし』に引っ掛かりましたね。隙ありですっ!ハイターッチ!」
「しまったなのっ!」
ズンッ
「くはぁっ!?」
(なんなのっ・・・この重い一撃・・・。)
ガードしたビセイだったが、ネーブルの予想以上の重いハイタッチの威力に吹き飛ばされた。
「よっと〜。」
途中でチチゲルゲが現れてビセイを抱えて受け止める。
「ありがとうなの。」
「うふふ〜、良いのよ〜。」
チチゲルゲはにこやかに言ってから、ビセイをそっと降ろす。
「どうやら〜、3人ともそれなりにパワーアップしてるみたいね〜。だけど〜、人数の差はどうにも出来ないわよ〜。ビセイ、アキバラン、まずはネーブルの動きを止めるわよ〜。」
その後に、妖しく微笑んで左右に居るビセイとアキバランに言う。
「うぅ・・・3人ですか〜。でも、簡単にはやられないですっ!」
ちょっと引け腰になったネーブルだったが、改めて気合を入れてから構えた。
「やよいっ!」
「駄目だよ、いおりん危ないってば!」
今にも飛び出そうとした伊織を亜美が羽交い絞めにして止めた。
2人の他にも、真美、雪歩、春香も近くまで来ていて、残骸の陰から見ていた。
「だけど、3対1じゃ、やよいっちマズイよ〜。」
「ど、ど、どうしよう春香ちゃん!?」
「ええっ!?わ、私に聞かれても困るよ〜。伊織〜。」
「ったく、しょうがないわね。懐中電灯とサングラスの準備はOK?」
ワタワタしている真美、雪歩、春香を見て苦笑いしながら伊織は全員に向かって聞く。
『OK!』
亜美真美と春香は片手に懐中電灯を持って、サングラスをかけている。雪歩はライト付きヘルメットをかぶっていて、溶接用のお面が顔にかぶさっていた。
「本当に危なくなったらか、チャンスが来たらやるワ。いい?終わったらすぐに雪歩の掘った穴で逃げるのよ?」
『がってん!』
伊織の言葉に4人は同時に返事する。
3対1だったネーブルだったが、そのパワーアップしたスピードで、全ての攻撃を避けていた。ブラックが気付いて合流して、途中からは4対2で良い勝負をしていた。
一騎打ちになっていたブルーとジョウネの方も良い勝負になっていた。
「ネーブル、チャンスは1回。何とか5人を、それなりに1ヶ所に集めないと・・・。」
「そうですね・・・。でも、ブルーと戦っているジョウネがかなり離れてます。どうしましょうか?」
背中合わせになったブラックとネーブルはひそひそと話し合っていた。
「戦いの途中におしゃべりとは余裕ね〜。アキバラン〜。」
「はっ!」
『サンダーウィップ!』
「危ないネーブルっ!」
電撃をまとったムチが飛んできて、ブラックはネーブルをかばう為にあえてそれを自分の腕で絡め取った。
バリバリバリッ
「うわぁぁあああっ!?」
ブラックは煙を上げて両膝を突く。
「ブラック!」
「後ろを見せるなんてあえないのっ!ゆとり乱舞っ!」
シュンッ!
ネーブルはビセイを上回る物凄い速さで、倒れ掛かったブラックを抱きかかえてジャンプする。
「ランサァーー!ブーーメランッ!!!」
その空中に居るネーブルに向かって、ヒビッキーが槍を高速回転させて投げつけると、それが直撃する。
「キャーーッ!」
ドンッ、ドササッ、ズザーーー・・・
悲鳴を上げて吹き飛ばされたネーブルは、それでもブラックを放さなかった。地面に叩きつけられる時には入れ替わるようにブラックの方がネーブルを抱え込んでバウンドした後、地面を滑っていってブルーとジョウネの間で止まった。
「ブラック!ネーブル!」
「駆け寄っての涙の再会を許すほど、私は甘くありませんわ。」
「くっ・・・。」
今にも駆け寄ろうとしていたブルーにジョウネがいうと、悔しそうにブルーはその場でマイクソートを構えていた。
「助けたくば、私を倒してからになさい!」
「言われなくてもっ!」
キンッ、キインッ、ガキィンッ
剣を合わせた後、2人はつばぜり合いになっていた。
「大丈夫?ネーブル?ボク、しびれて力が入らないんだ・・・。少しすれば痺れが取れて動けると思うんだけど・・・。」
「私もヒビッキーの一撃が効いてて、足に来ちゃっててちょっと動けないです・・・。ただ、着地とかかばって貰えたから、少しすれば行けると思います。」
苦笑いするブラックに聞かれて、ネーブルも困った表情で言っていた。
「離れちゃったら絶望的だったけど、まだ良かったかな。ありがとう。それに、ちょうどブルーの近くに来れたし・・・。」
「ピンチですけどチャンスでもありますよね?」
「残念でした〜、チャンスは来ないですよ〜。」
ブラックとネーブルが頷きあった時に、上からに〜っこり笑いながらムチを構えたチチゲルゲが言う。そのすぐ後ろには槍を振り上げているヒビッキー、拳を振り上げているビセイ、イカヅチを両手にまとわせているアキバランが居た。
うぅ・・・あずさがまだ見つからないぞ・・・。
あっ!とりあえずここまでどうだった?なかなか緊迫していい戦闘シーンだったよね?
自分、結構気に言ってるんだ。
うが〜!本当は自分じゃなくてあずさが話をするはずなのに〜!
あずさがいなくてしょうがないから、自分か続けるね。
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