NG集
律子編
アキバランはカフェオレが売っている場所へ来た。
「くぅ・・・。って、あれ?あの、カフェオレ残ってるんだけど?」
苦い顔をする律子が言うと、空のはずの棚に、カフェオレが1パック残っていた。

あずさ編
「これですね。」
「そうそう、これね〜。え〜と、98円なのね〜。賞味期限は・・・大丈夫ね〜。3本あ・・・あら〜?ないわね〜?」
3本あるはずのシャンパンのビンが2本しかないのに気が付いたあずさは首を傾げた。
「カーット!」
「はて?2本しかありませんね?」
「本当、2本ね〜?」
一緒にいた貴音も首を傾げて、あずさももう一回反対側に首を傾げる。
『1本、カゴの下に落ちてますっ!』
そんな中、気が付いたスタッフから声が上がった。

春香編
相変わらず全く動けないでいる春香を苦笑いしながら見た小鳥は、奥に入って折りたたみ式の簡易ベッドを持って来て、春香をそっとそこへ寝かせた。
「す、すいま・・・うっ!?」
「そのまま・・・。」
ぶばっ!!!
口を押さえて我慢するはずだった春香が、堪え切れずにカレーを小鳥の顔面にぶちまけてしまった。
何が起こったのか分からない小鳥は硬直してカレーまみれのまま目をぱちくりしていた。
「キャー!小鳥さんゴメンナ・・・うぷっ!」
あやまろうとした春香は小鳥にカレーのお代わりをご馳走していた。

小鳥編
春香は気が付くとポロポロ泣いていた。昔、路頭に迷いそうになっていた時に、助けてくれた律子へすがって泣いていた事を思い出すと、涙は堰を切ったように溢れていた。
「大丈夫よ春香ちゃん。お姉さんが着いてるからね?」
(春香ちゃんの泣き顔が、うるうるってもう、辛抱溜まらんっ!)
ギュッ
そこで、微笑むはずの小鳥だったが、ガバッと横になっている春香を抱きしめていた。
「えっとぉ、小鳥さん?」
「あ〜、もう、春香ちゃんってば、か〜わ〜い〜い〜♪」
「だ、誰か〜!?小鳥さん、カレー臭い〜!」
にへらっとした顔でほお擦りしている小鳥に、春香は慌てて助けを呼んだ。
「カット!カーット!」

美希編
「ん〜、ビセイの隣を取られちゃったわね〜。じゃあ、私はビセイの上よ〜。」
ぽにゅん
「んぅ〜・・・。んむ!?・・・んふぅ!」
「やんっ・・・美希ちゃん、胸を顔でむにむにしちゃだめです〜。」
美希が胸を揺らしながら頭を振るのに、あずさは変な声になりながら言っていた。
「んむぅ〜!むぐ〜!!!!」
一方美希の方はバンバン回りを叩きながら、顔色が青くなって行っていた。
「美希ちゃん?」
あずさが不思議そうに話しかけると、美希の動きが止まっていて、ピクピクしていた。
「美希はどうやら、酸欠のようですね・・・。」
「あずさの胸で溺れたぞ・・・。」
「カーット!」

貴音編
「ジョウネさん、おはよう。あのね、また分別しない人がいるみたいだから見つけたらお願いして良いかしら?」
「おはようございます。ええ、私達にお任せ下さい。その様な輩を放置する訳には参りま・・・。」
「ぷっ・・・くくっ・・・。」
一緒にいた、他のおばさんから言われるとジョウネは最初笑顔で挨拶した後、真面目な表情に変わって答えている途中で、相手役のオバサンが笑ってしまった。
「なっ、何がおかしいのですか?」
貴音は顔を赤くしながらも、少し怒り気味に聞いた。
「いやだって、その格好で真剣に言われちゃうと、ねえ?」
「そっ、それは言わない約束です。わ、私だって恥ずかしいのです・・・。」
笑いながら言うオバサンに、貴音は耳まで真っ赤になって、俯きくような小さな声で指を弄ってモジモジしながら言っていた。

やよい編
「ひゃいらーっひ。あはははは〜。」
「どうなってんのよ、雪歩?」
「えへへ、私にも分からないよぉ。」
除雪車のように雪をあちこちにばらまいて暴れまわっているやよいを木の陰から見ていた伊織は雪歩に聞いたが、雪歩は困ったように笑いながら答えていた。
「えへへ、ふらりれ、らにはなひれるんれぅかぁ?」
「やっ、やよいちゃん!?」
「ま、まさか、本当におかしくなってるワケ!?」
呂律が笑ってなくてにまにましているやよいを見て、雪歩と伊織は引きつった顔になりながら後ずさりしていた。
「うっう〜!ハイターーーーーッチ!!!」
『キャーーー!』
「カーット、カー・・・ギャーーー!!!」
やよい除雪車は辺り一体を更地にするまで止まらなかった。

真編
「そっか・・・。ありがとう雪歩・・・。」
キュッ ぷにょんっ
「あっ・・・。真ちゃん???」
今度は優しく真から抱きしめられて、雪歩は涙交じりの笑顔で抱き返そうとして、思わず動きが止まった。
「どうしたワケ、ゆ・・・き・・・。ま、真っ!?」
「やわらかい。って、どうしたのぉ?伊織ちゃん?」
「どうしたの?伊織?」
驚いている伊織を、不思議そうに雪歩と真が見ていた。
「真・・・アンタ、いつウィッグとかつけたワケ?」
「ウィッ・・・ま、真ちゃん・・・そのサラサラのロングヘアー・・・。」
「ロングヘアー???」
2人に言われて、真は自分の髪の毛を持ってみた。
「髪の毛?あれ?ここまで持ってこれる???痛っ!?って、なんじゃこりゃぁっ!?」
真は自分の胸元に持って来た髪の毛を引っ張って痛かったのに気が付いて叫んでいた。

亜美真美編
ヒュゴォッ!
春香と亜美真美の方へ指を差しながら、千早が言うと衝撃波が巻き起こる。
『んぴっ!?』
衝撃波の通過と同時に変な声を上げた春香は、その場で硬直していた。
『あれれっ!?』
なぜか亜美と真美は、衝撃波で飛ばされて宙を舞っていた。
『亜美っ!?真美っ!?』
驚いた千早と春香が2人の名前を叫ぶ。
更に衝撃波が入口のドアや、窓を直撃する。
パリパリパリーンッ!ドゴォッ!!!
ガラスが割れると同時に、ドアだけでなく壁ごと廊下の反対側をぶち抜いて外へと吹き飛んだ。
「ウソ〜!?何でこうなるの〜!?」
「チョ〜ヤなカンジ〜〜〜!!!」
亜美と真美は叫びながら、飛んで行った壁を追うように暗闇の中に消えて行った。

雪歩編
「大丈夫だよ、雪歩。みんなも待ってる。ここまで来て後戻りは出来ない。分ってくれるよね?」
「ぅ・・・ん・・・。」
(真ちゃんの真剣な眼差しがこんなにアップで、手をギュって握られてて、台詞と一緒に吐息もこんなに熱く感じて・・・。もう、何も考えられないですぅ。)
「うふふふぅ・・・。」
ガシッ!
「ゆ・・・き・ほ?」
ガッシリと両肩を掴まれた真は、目が爛々と輝く雪歩を見て仰け反っていた。
「まことちゃぁ〜ん!好きですぅっ!!!」
「ちょ、ちょっと、雪歩っ!?うわぁっ!」
ドサッ・・・
雪歩はそのまま、真にのしかかるように畳に押し倒した。
「カーット!カーット!!!」
「はぁはぁ・・・真ちゃん・・・私とぉ・・・えへへへへ。」
怪しく笑う雪歩の目は血走っていて、カットの声も聞こえていなかった。
「煩悩退散っ!!!」
ヒュビシィッ!
住職が喝と共に特大の精神注入棒で雪歩の肩を叩いた。
「ひうっ!?・・・あれぇ?私なにをぉ?」
短い悲鳴を上げた雪歩は我に返って、キョトンとして、その場で目をぱちくりしていた。

伊織編
「え〜っとぉ・・・。スーパーうっちゃり・・・。レバーを素早く上にいれて、にゅーとらる?に戻す。最強の技って書いてあるよ?」
「分かったワ、やってみる。アラ・・・。」
伊織はそこで失敗するはずがスーパーうっちゃりを見事に出して勝ってしまっていた。
「勝っちゃったね、伊織ちゃん・・・。」
「そうね、やよい・・・。」
やよいも、伊織も画面を見ながら、静かに言い合っていた。
「えっと・・・このまま続けちゃう?」
「そうもいかないでしょ・・・。ったく、キーーーーッ!何でこうなるワケっ!!!」
苦笑いしながら聞いてくるやよいに、一旦は冷静に答えたい折だったが、両手をワナワナさせながら、怒ってその場で叫んでいた。

千早編
「助けたくば、私を倒してからになさい!」
「言われなくてもっ!」
キンッ、キインッ、ヒュルルル・・・トスッ
千早が見事に貴音のソートを跳ね飛ばしていた。
「千早!?何をするのですか?ここはつば・・・。」
「黙りなさい、ジョウネ!」
チャキッ
貴音が問いただそうとすると、千早はキッとなって言いながらマイクソートの刃の部分を突きつけた。
「ひぁっ!わ、わたくし・・・。」
千早の迫力と目の前に突きつけられた刃に貴音は悲鳴を上げてカタカタ震えていた。
「ジョウネ、死になさい・・・。」
「ち、千早、どうしてしまったのですか?」
いつもと様子のおかしい千早に気が付いた貴音は恐る恐る聞いた。
「問答無用です・・・。ふふっ。」
千早は狂気染みた瞳で静かに言ってから、口元だけで笑ってマイクソードを振り上げた。
へなへな・・・ぺたん
「らっ、られか、ひゃすけれぇ〜!」
貴音は半泣き状態でその場に崩れ落ちながら助けを呼んだ。
「千早さんダメです〜っ!百烈ハイターッチ!!!」
「ゴメン、千早っ!一撃必殺っ!!!」
「ぴぷっ!?」
正面全体からやよいのハイタッチを受け、腰の辺りに真から一撃を食らった千早は、くの字になり変な悲鳴を上げてその場に沈んだ。
「おのれ・・・よ・・く・・・も・・・。」
それでも、千早は起き上がろうとしたが、途中で崩れるように突っ伏して気絶した。
「伊織ちゃん、あれって・・・。」
「皆まで言わなくても良いわ雪歩・・・。千早の副作用、ここに来て出たのネ・・・。」
離れたところにいた雪歩と伊織は苦い顔をしながら言っていた。

響編
チチゲルゲがムチ構え、ビセイが走り出そうとして、ヒビッキーが槍を回し始めた瞬間、ブラックが3人を一斉に足払いする。
『はぶっ!?』
チチゲルゲとビセイはそれぞれ巻き込み合って転んでいたが、ヒビッキーは微動だにしていなかった。
「ランサーブーメランッ!」
ヒュゴォォーーーー!!!キンッ!バシィッ!
「マイクソー、はうっ!?」
響の投げた凄まじい勢いで回転する槍が、空中に合ったマイクソードに当たって思いっきり遠くに弾き飛ばして、更に受け取ろうとしていた千早を直撃すると、その場で気絶してふらぁっ倒れ込んだ。
「えっとぉ、あっとぉ、私どうすれば〜!?」
更に勢いのある回転した槍がやよいの方に向かい、やよいはオロオロしてしまう。
ヒュバシィッ!
「そんな〜・・・。」
やよいは切ない顔をしたまま、槍の直撃を受けて吹き飛ばされて気絶してしまった。
パシッ!
「カット!カーット!」
「ああっ!やよい〜っ!大丈夫かっ!?」
響は槍が手元に戻って来ると、慌ててやよいに走り寄った。
【可哀想に・・・。】
響に全く心配されないどころか、気にもして貰えてない、倒れたままの千早をみんなは悲しそうな顔で見ていた。


はい、まとめ役の秋月律子です。NG集を含めて未公開シーンは如何でしたか?楽しんで頂けましたでしょうか?
本編を照らし合わせてご覧頂ければ、更に面白さが増すと思います。
それでは、これからも・・・
「自分、我那覇響と・・・。」
「私、四条貴音と・・・。」
「返り咲きの、星井美希なのっ!」
以上3人を加えた、新生765プロダクションを、せ〜のっ!

全員『よろしくお願いしますっ!また、お会いしましょう♪』