裁判員制度について

2009.6.4
足利事件で犯人とされた方が、17年半ぶりに釈放された。
再審になり、DNA鑑定の不一致で無罪になるだろうとの事。

今月、つまり2009.6から裁判員制度が始まる。
既に手元に通知が来ている方も居るだろう。
私は制度が始まると聞いた最初からずっと反対だったし、今でも出来るだけ裁判員にはなりたくない。
理由はいくつかある。
一番は人を裁くという事への思い。
自分がプロの裁判官だったなら別だろうが、そうでもないのにそんな権利があるのか。
ましてや、この日本は現時点で死刑がある。
そして、判決に責任を持たされること。
まともな刑でもいえることだが、今回の事のように冤罪を下してしまった際などの裁判官への精神的なダメージや、冤罪を受けてしまった方の思いは計り知れないものがあると思う。
これだけでも十分なのだが、このストレスをもろに食らうであろうクローン病を患っていることが私にとっては駄目押し。

後は、私が勝手に懸念している事がある。
ストレスから精神的な疾患になったり、ましてやただでさえ年間に3万人以上の自殺者のいるこの国での一つの要因になりかねないのではないかと思っている。

裁判という事だけではなく、全ての量刑まで踏み込むところなど、改善がされれば少しはマシになると思うのだけれど、現行のままでは厳しいと思う。
早い改正が望まれる。
それと同じくして、死刑制度の有無の問題や、量刑の無期懲役というものの、アメリカなどの終身刑とは違い出てこられる可能性が十分にある矛盾。
そして、死刑と無期懲役の間の格差など。
この辺を解決してからの制度ではないかと思う。

皆様の前にもいつか届くかもしれない呼び出し通知。
日当がどうだとか、仕事に穴が開くとかいうのは置いておいて、
「人を裁く」という事がどういう事なのかを、これを機に真剣に考えてみてはどうだろうか?
興味があるのなら、制度の中味なども勉強してみるのも良いかも知れない。