寄稿について


2008年3月20日(木)
この日また、私にとって新たなものが形になった。
この日開催されたアイマスイベントと同時に進行されていた
アンソロジー本が完成して手元に届いたのである。


寄稿と言うのは、昔同人誌の事等を買うこと以外何も知らなかった頃に
当時の仲間内でコミケという大舞台に向けてコピー本を作った。
正直何を書いて良いのか分からず、悲しいくらい酷いものだった(苦笑)
結果は正直で一冊も誰の手に渡る事も無く終わった。苦い思い出というかもう笑い話(笑)
これが私の最初の同人誌のサークルとしての出発点だった。

時は数年流れ、今でも私の尊敬して止まない親友が同人誌を出すとの事で、
言いたい事などあるので是非書かせて貰いたいとお願いして寄稿させて貰った。
今とはジャンルは違えど、情熱などは今と変わらない位あったと思う。
それは、その親友の力が殆どだとは思うけれど、
自分の意見が同人誌という形で人の目に初めて触れた瞬間だった。
そこから何度かゲームレビューと言う形で寄稿させて貰っていたが、
病気など諸事情もあり、暫く同人の世界から離れていた。

更に時が流れ、へたれながらも一つの変革を迎えた私は、
表現ジャンルを小説というものに確立して(というか、それしかなかった。)
私自身での同人誌、つまり個人誌を初めて出した。
この時も親友に表紙や挿絵を描いて貰い協力して貰った。
そこからは、自分の道を自分なりに極めるべく突き進んでいた。

そんな今、タイミングと言うものは不思議なもので、
イベント情報を見ている内に、アンソロジーの参加の募集が目に入った。
去年も同じ事があったみたいだけれど、その時は全く気にもしていなかったのに
今回は何故かそこへ目が行った。
そして、募集要項に「小説」の文字があった瞬間に寄稿する事を即決。

去年末、また一つの大きな節目を迎えた私にとって、これはまた新たな挑戦だと思った。
即原稿を書き上げて、申込みと一緒に原稿のファイルも添付。
昔の自分では考えられないが、今の自分では当たり前。
それだけ変われた証拠なのだとは思う。これが良い意味での進化だと良いのだけれど・・・ぼそ。

最終的に二冊の本に寄稿して、自分で作って出来る喜びとは別に
その本がどんな風になるのかという、昔とは全然違う、別の新しいドキドキやワクワクを初めて感じる事が出来た。
とても貴重な体験だったし、何より製作・編集した方は本当に尊敬する。

多くの人の原稿をを取りまとめてそれを一冊にすると言うのは、自分一人だけの力では無く
その人の人徳や力があるんだと思う。
そうでなければ、こんなに素晴らしい本は作れないと思う。

そして、その本に関われた事がとても嬉しい。
献本をして頂いて、読んだ時にその人数だけの愛や情熱がこもった本を見て、
自分の未熟さやへたれっぷりを痛感したりしながらも、多くの人の素晴らしい作品でお客さんは楽しめるかなと思った。
また、それとは別に、この本を読んでくれた中で、たった一人でも私の作品で、
楽しいとか、小説も捨てたもんじゃないな等、感じてくれたら、
嬉しい・幸せなんていうのは当たり前で、私が今まで生きて来た意味や甲斐もあるのかなと思った。

この機会に出会えた事に感謝し、
同人と言うものに出会えた事、
そして今も支えてくれる周囲の方々に感謝すると共に
これからも一同人作家として、
新たな事にどんどん挑戦し、皆様に楽しんで貰える作品を書いて行くんだと、改めて強く思った。

そして、この寄稿させて頂いた事、献本して頂いた本は
私にとって掛け替えの無い宝物になる。
それが、また増えた。

ダイヤモンドやお金じゃない胸に輝く宝。


好きなんだって言う情熱。それは、自分じゃあ・・・とか変な恐れや引け越しになる理由を越える。
もし、同人誌を作る事に興味があって踏み出せないようなら、最初は寄稿する形が良いと思う。
その機会は探せばきっとある。
だって、貴方は気が付いていないかもしれないけれど、仲間は周りに一杯居るんだから。