「ドリームキャスト」版「ファンタシースターオンライン」について



日本の国産第一号のネットゲームとして発売される事になったのが、もう7年程前の事。
私はドリームキャストを持っていて、ファンタシースターシリーズもVを除いては完全にクリアしていた。
ファンタシースターシリーズの続編と言う事もあり、どのようなものになるのか非常に期待していた。
ネットゲームの知識は運良く当時、友人に勧められやっていた事で知っていた。
やったゲームが、双方分かれてそれぞれが協力し合ってやって行くゲームだったので、それが楽しかった。
元々ネットでチャットもやっていて、不特定多数の人とコミュニケーションがとれると言う事が楽しくて仕方なかった私は色々な気体を胸に発売して間もない年末を迎えていた。
TRPG(テーブルトーク)でもそうなのだが、縁の下の力持ちであるプリーストなどは「傷の回復だけ」と捕らえている人が多く、私の周りでは敬遠されがちだった。
大袈裟な言い方かもしれないが、便利な道具の用にしか思えないのかもしれない。以後、そう言う様な身勝手な連中とも合う事になるのだが、それは今は置いておこう。
私自身、元々縁の下の力持ちが好きな性質なので最初にやらせて貰ったネットゲームでも迷わず回復役をやらせて貰った。見知らぬ人との協力プレイが楽しくて堪らなかった。
それを、家庭用ゲーム機でも味わえると思うと本当に嬉しくて仕方なかった。
年が明けて早々に購入してまずは、オフラインでそれなりに慣らそうとプレイ開始。
誕生したのが「CHAO」(チャオ)である。回復・補助をメインにと思って一人で頑張っていた。
2面のボスで二発弾を貰ってパタパタ死んでいたのを思い出す。そして、DFに戦いを挑んでどうしても倒せない時に、友人と一緒にやろうとオンへ誘った。
そこで、オフとオンの差を知った。勿論その時は話にならずに退散。オフでコツコツレベルを上げつつ、操作に慣れて行った。
友人と二人で最初にノーマルのDFをオンで倒せる頃には、オフのDFは雑魚かな?と思っていたが、一人ではなかなかの強敵だったが何とか倒した。
それ以降、仕事をしながらも、帰ってきて空いてる時間はひたすらやっていた気がする。
暫くオフでやっていて、レベルが上がってきて偶然飛び込んだオンの部屋で、後々小説の中でも書かせて貰っている人達に出会う。
ベリーハードのDFに4人で挑むも呆気なく全滅(苦笑)
話にならなかったので泣く泣く全員で武器だけ回収して帰って来た。そこで、このメンバーで必ず倒そうと約束してカード交換して別れた。
再度挑んだDFは苦戦しながらも4人で見事に倒した。
この時の感動は今でも忘れられない・・・。
その辺りから、ちょこちょこ小説を書き始めていた。
チャオが安定期に入った時に、他に何かキャラクターを作ってみようと考えてセカンドになる「MEVIUSU」メビウスが誕生した。最初は最後の「U」をつけるつもりはなかったのだけれど、つけないとチャオとIDが一緒になってしまうのであえて付けたのだった。
その後で、最初にDFを倒したメンバーとの絡みで「PULEA」(プレア)が出来た。メビウスとプレアにはPSD外伝でも書いたようなバックボーンが最初からあった。
バージョン1の時点でレベルも全員上がってきていた事もあって、メインの最後にFELIATE」(フェリアーテ)が出来る。
バージョン1の最後に行く前に全員がLV100状態で遺跡をとにかくぐるぐる回っていた。
バージョンが2に移行されてから、アルティメットでの変わりぶりに皆が呆れたり文句を言っている中、一人でひたすらオフで回っていた。
そんな中でチート問題などがあったが、私は人が居てくれたので運良く残れた。
しかし、最初に誘った友人は辞めてしまった。
その内に、レベルを上げる事を止めて潜らなくなってきている中、最初のDF討伐メンバーの一人に一箇所のロビーを紹介して貰った。
そこが、「フォマール憩いの場」だった。チャオはフォニュだったが、あたたかく迎えてくれた皆と楽しいおしゃべりなんかをしている内にあっという間に時間が経って行った。
この間に、このゲームでの最初のオフ会が行われていた。偶然にも都合があって、あってみようと言う事になり楽しく話をしたり出来た。
そこも、ファイナルファンタジーやゲームキューブ版の出現で人が徐々に減っていき、過疎になっていった。
その内にシップが減り、憩いの場も無くなった。そこから暫くは、チャオの放浪の旅が始まった。
放浪中にも結構色々な人と知り合って、オフもやっていたりする。この辺は私らしいのかもしれない(笑)
そして、暫くして出会ったのがハオ。
実はハオが現れるまでは、フェリアーテはただのお姉さまっぽいキャラだったのだが、そこからここまで変わるとは誰が予想しただろう(笑)
最初にチャオとして、外見に惹かれて寄って行ったのが最初だった。話しかける内に仲良くなり、「挨拶ロビー」へと案内された。
そこで、テムを始めとするメンバー達と出会う事になる。
この頃にコミケで本を一冊書き上げた。ここから、色々なものが吹っ切れた気がした。
本当の意味で、物語に終止符を打つ。きちんと完成させる事が出来たのが大きかった。これ以後自分にとって、文章を書くことが自分の中で大きく変わったと思っている。
そんな事もあったが、挨拶ロビーでの出会いで一気に輪が広がった。大型のオフ会があったのも大きな要因かもしれない。
途中からチャオではなく「HIRARIN」(ひらりん)自分としてオンに上がっていた。挨拶ロビーも閑散とする中で再度放浪へ。そこでもまた新たな出会いを果たす。

かなり簡単だけど、色々振り返ってみて、本当にこのゲームで多くの人とネット上で出会い、しかも私の場合オフでも結構な人に会って話をした。これは、とても貴重な経験でもあり自分にとっての宝だと思っている。
一期一会の世界。しかもネットだけでなく、オフでも会って未だに関係が続いている人達も多く居たりする。
出会いが出会いを呼び、別れもあったけれど、また新たな出会いがある・・・。

出会いは・・・奇跡・・・

自分の書いた本ファンタシースタードリーム(PSD)の最初に書いたうちの一言。
本当にこれに尽きると思う。実際のリアルで出会える確立だって、かなり低いだろうし勿論ネットでだって同じ事だと思う。
ただ、その場所を提供してくれたこのゲームには凄い力が会ったと思う。
それが、今のネットゲームの広がりにも大きく貢献していると思う。

最後に、ネットゲームとしての総評になってしまうのだが、私に一番最初にネットゲームをやらせてくれた友人の弟の言葉を借りたい。
「やる度にドラマがあるんだよね。」
ファンタシースターオンラインをやる前にこの言葉を聞いて、その時にも大きく頷いて賛同したが、そこに私は言葉を加えて締めようと思う。

「ネットという特殊な空間で何処に居るか分からない人間と出会うが、そこで出会った事こそがドラマの始まりである。」

一瞬でも、その瞬間にその場に立ち合えると言う事は素晴らしい事であり、さらに、それぞれの時間を共有し合える仲になったのなら更に素晴らしいと思う。
たかがゲームと言う人も居るかもしれない。
でも、私はこのゲームに出会えた事・・・そして、多くの人に出会えた事に感謝したい。
この数年間で多くの思い出と、掛け買いの無い仲間に出会わせてくれたファンタシースターオンラインに
「ありがとう。」
そして・・・「お疲れ様。」と。